うれしくて眠れない月夜

  • 2010/09/27(月) 21:52:14

昨日はなんだか眠れませんでした。たぶん、いろんなことを考えていたから。
満月の(本当は少し欠けていたかもしれないけど)中、宮ぷーがベッドに寄り掛かっ
たり、私がもちろん膝をしっかり押していたり、ささえたりしていても、もう、身体
がしゃんとして、ほとんど立つみたいにまっすぐに月を見ていたこと。宮ぷーがま
た、「未来へ」を聞いて、涙を流して、「ぼくのみちがこんなだったなんて」と言っ
て、その次に「ぼくのみちにかっこちゃんやみんながいてくれるなんて」と言ったこ
と。てつやさんと有さんが、本当にうれしい新しい道を歩いて行かれること。このメ
ルマガのみんなが、きっとてつやさんと有さんに拍手を送り、よかったね、応援して
るよって、言ってくださるに違いないと思って、そう思うだけで、(勝手に思ってる
けど、間違いないこと)涙があふれること。そんないろんなことをずっと考えていま
した。

 私たちは本当に勝手に生きているのじゃなくて生かされているんだと宮ぷーは、自
分が生きることで教えてくれている気がします。当たり前のことが決して当り前では
ないということも。
 目が覚めて、起き上がれること。それはもうサーカスのようにすごいことなんだと
思えます。脳幹が全く働かなくなったとき、身体のどこにも力が入れられなくなりま
す。私たちは考えていないけど、知らず知らずのうちに、身体のいろいろなところに
ちゃんと力を入れているのですね。だから、身体を起こして、首を起こして、背中に
力をいれて、座ることができる。

 メルマガのお友達が、「かっこちゃんレンタルのCDを借りてきて、パソコンに入れ
てipodで聞けばいいんだよ」と教えてくださったので、ほとんど初めてレンタル屋さ
んに行きました。だって、宮ぷーも、「あたらしいきょくききたいな」ってまた言っ
たので、じゃあ、近くのレンタルCDやさん、行ってくるねと言って病院の途中にでか
けました。初めての場所って緊張します。そして、私は小さいときからどうしても、
お人の名前が覚えられないのです。なぜかわからないけど、下の名前とかは覚えられ
ても、上の名前があまり覚えられません。それとカタカナと、横文字も覚えられませ
ん。あれ?「未来へ」を歌っていた人の名前なんだったっけ。ろがついたような・・
あれ、そうだ、えーっと、コーヒールンバの歌の人も・・・うーん忘れちゃった。で
も、「あ」からぱーっと順番に見たら、思い出しました。5枚800円というのだっ
たので、10枚借りて、そして、パソコンのiTunesに入れました。いろんな人のを
借りても9枚だったので、目に付いたおまけねと言って借りたエバンゲリオンのCDが
宮ぷーは一番お気に入りのようでした。

 朝、病院に行ってから、靖子ちゃんを迎えに行きました。前に来てくれてから一カ
月くらい。宮ぷーができるようになったこと、見てもらうのが楽しみなのです。そし
て、靖子ちゃんは本当に驚いてくれて、喜んでくれました。倒れてからずっと宮ぷー
のことを見守って、そして記録していてくれる靖子ちゃん。どんなに私たちのはげみ
になっているかしれません。座っている姿、首をあげる姿、手のまげのばしをしてい
るところ、何もかもすごいすごいと言ってくれるのです。携帯電話の練習もびっくり
してくれました。
 今回の集中リハビリでできるようになったことはある?という質問に宮ぷーは「く
びあげ」と言いました。本当に首がこんなにしっかりしてきて、そして、座っていて
も、気切からは、痰が出なくなってきました。身体を起こして、できるだけ、身体を
立てる練習はきっとすごくいいのだと思います。おしっこの量も、集中リハビリのあ
と、増えたなあと思います。たぶん、残尿の量がずいぶん減ったのだと思います。

 今日は、てつやさんと有さんのことで、いっぱいメールをいただきました。みんな
すごく喜んで、うれしいって言ってくださったよ。靖子ちゃんが「こんなふうにメル
マガがなっていくと思った?」と聞きました。本当に思わなかったです。最初は宮
ぷーのことを応援してくださいって、そういうメルマガだった気がします。でも、今
は、多くの方とつながって、わたしのものというより、みなさんが、ご自分のお話を
してくださって、そのことで、感想をいただいて、私はいただいた感想を転送したり
すると、その方と感想を書いてくださった方がお友達になって、メールをされていた
り、一緒に遊んだよってメールをいただいたりして、本当に素敵なメルマガだなあ
と、もう多くの方のものだから、そう思えるのです。うれしいな。

かつこ

何でもない日が幸せ

  • 2010/09/19(日) 21:51:25

朝、ファミリマートに寄って朝日新聞を買いました。載っているかなとドキドキして
見たら、わあ、載っていた載っていた。大きく載せてくださってありました。
みだしは「宮ぷー みんなで見てるよ」「重病の教師と同僚 意思伝達装置でメルマ
ガ」「共感の輪登録4千人」 そして、メルマガのアドレスもおはなしだいすきのア
ドレス載せてくださっていました。宮ぷーと私の写真も載せてくださってあったよ。
もちろんレッツチャットのことも。それからスイッチのことも。

 前に、20年間思いが伝えられずにいたおじいちゃんと出会って、どうしても、多
くの方に意思伝達装置のことを知っていただきたいと思って、監督の靖子ちゃんが
作ってくださった動画をDVDに焼いたものを、ちらしなどとセットにして、みなさん
に、お知り合いにマスコミの方がおられたら、意思伝達のこと、宮ぷーのこと伝えて
くださる方に送ってくださいとお願いしたことから、今回のことにつながったので
す。本当にありがとうございます。私は欲張りだから、もっともっと大きな輪を作り
たい。そして、みんなでいろんなことを一緒に考えたり伝えあったりしたいです。最
初は、私と宮ぷーだけの日記だった。でも、今は、もう私たちだけのものじゃない
よ。みんなのもの。みなさんが送ってくださる感想に、多くの方が感動してくださっ
て、そしていろんな素敵なことが起きていく。本当に素敵なメルマガだなあと、もう
自分のものじゃなくてみんなのものだから、そんなふうに胸を張って言えるのです。

 連休最初の日。宮ぷーと一緒に新聞を読んで、いつもの休日のメニューが始まりま
した。最初はおむつを替えたり、体を拭いたり、歯を磨いたり・・・。もちろん看護
師さんや介護士さんが、私がいないときは全部してくださることなんだけど、私がい
るときはさせていただいています。そんなふうにしてくださることも、すごく幸せで
す。「信頼しているからまかせられるの」って言ってくださるのです。
 宮ぷーとお話していたら、宮ぷーがまた「いいおてんき ごめんね」というので
す。「どこにも行けないこと? だいじょうぶだよ」と言うと「おでかけしようねい
つかきっと」と言いました。「うんそうしようね。必ずそうしよう。宮ぷーはこんな
お天気の日は新しいおうちの芝生をきれいにしたり、していたね。釣りにも行ってい
たかな」私が言うと、宮ぷーは「なんでもないひがしあわせだった」と言いました。
そして、気管切開をしているから声は出ないけど、でも、たぶん、手でふさいだら、
大きな声で泣いていたと思います。私も涙がぼろぼろとこぼれました。

 宮ぷーはずっと泣いていて、私はなんて言えばよかったのかな? でも、私は思っ
たよ。
「そうだね。なんでもない日幸せだったね。でもね、宮ぷー、私は今も幸せだよ。
だって倒れたばかりのころ、とにかく意識さえ取り戻してくれたらとずっと思ってい
たよ。でもね、人間って欲張りだよね。私もすごく欲張り。意識を取り戻したら、今
度は思いがなんとしてでも伝え合えるようになりたい。それさえうまくいけばみたい
に思っていたよ。そして今はそれができるようになったら、やっぱり体も動いてほし
いと思う。どんどん回復してきて、そのころのことを思うとすごく幸せだよ。でも
ね。倒れたばかりのころ。まだ意識がなかったころ、幸せじゃなかったかというと、
そうじゃなかった。倒れたときに、命さえ助かってくれればみたいに思っていたし、
目の前の宮ぷーは生きていて、そして温かいよ。生きているって思えて、幸せだっ
た。ね、どんな日にも幸せは隠されてるよね。どうして、宮ぷーはこんなに回復がで
きたんだろう。誰のおかげ?」宮ぷーは目とあごで、私をさしたよ。「私? 違う
よ。私じゃない。病院のスタッフのみなさんが、こんなに大きな出血でもあきらめず
に、助けてくださったんだよ。毎日毎日を守ってくださってるからだよね。そして宮
ぷーがすごくがんばっているから、恭子ちゃんが毎日を支えてくださってるからだよ
ね。宮ぷー、かっこは思うよ。ありがとうの思いさえ忘れなければ、絶対に幸せでい
られると思う。本当にこんなに幸せだものね。そしてね、未来にきっと宮ぷーが望む
ようになるよ。」
そんなふうに言ったら、宮ぷーはうなづいて、泣きやんでくれたよ。そして、「さあ
りはびりしよう」って言ってくれたのです。宮ぷーすごいね。素敵だね。ありがと
う。

 集中リハビリがんばっています。いつもと反対のベッドの左側に座って、背骨を立
てると、いつもは見えない景色が見えました。「はちごうせんがみえる」と宮ぷー。
「くるまはしってる。ここはしった」宮ぷーは背骨をたててつらいはずなのに、お
しゃべりでした。「しきしがみえる」といただいた色紙を読んだりもしました。今日
は5回も横に座るようにして背骨をしっかりと立てました。それから、手も動かした
り、足も柔らかくしたり、そうそう。携帯の練習も久しぶりにしたら、また上手に
なっていました。ボタンが滑らずに押すということができるようになっていたので
す。まだ思ったところにしっかりは持って行けないけれど、だいたいのボタンのほう
へは持って行けます。わーい。宮ぷー、すごーい。
明日も頑張ろう。

かつこ

可愛いわが子を抱きしめたら涙が溢れました

  • 2010/09/14(火) 21:48:06

今年はマザーテレサさんがお生まれになって100年にあたる年だそうですね。時
折、生誕100年の映画のちらしやポスターなども目にします。昨日お会いした方の
言葉「僕は微力かもしれないけれど、無力じゃない」とおっしゃられたそのことで、
マザーテレサさんのポスターで見た言葉を思い出しました。「私たちの働きは、大海
の一滴の水に過ぎないかもしれません。でも、大きな海も、一滴の水なしには 大海
にならないと思うのです」
一人の力は、小さいかもしれないけれど、でも、だからと言って、何もしなかったら
何も起きないし、何かが変わっていくきっかけにだってなる。人に対してだけでな
く、もし物事に対しても誠実に、自分ができることがないかと考えていくことの大切
さを思いました。そんなことを考えてから家に帰ってきて、みなさんからいただいた
署名がつまった段ボールの箱を見たときに、ああ、本当にそうだと実感したのです。
おひとりおひとりのお名前がこんなに集まって、そして、そのお力のエネルギーが、
レッツチャット存続を決めた。まだここにある署名は届いていないのに、そうなっ
て、そして、これからレッツチャットが、またいろいろな方が思いを伝える方法を取
り戻すために大きな働きをするんだなあと思ったら、体が震えるような感動を覚えま
した。

 りささんからのメールです。
・・・・・
かっこちゃん、今日のメルマガは泣きました。自分に今必要だから届いたメールに思
えてなりません。赤ちゃんがほしいと思い続けて、ようやく15年の月日のあと、4
月に生まれた赤ちゃんはダウン症の女の子でした。私が欲しかったのは、ダウン症の
子供じゃない。誰もが羨むようなかわいらしくて、利発で、スポーツができて、一緒
に連れて歩いても、誰もが振り返るような可愛い、きれいな赤ちゃんがほしかったの
です。子供がお腹にいる間には、赤ちゃん雑誌を何冊も購読し、洋服を準備し、早期
教育教室を探すことにも余念がありませんでした。私がどんな悪いことをしたという
のでしょう。なぜこの私がダウン症の子供を育てなければならないのか?私が思い描
いてきた未来はどうなるの? どれだけ泣いても受け止めることができませんでし
た。けれど主人は、すごく光をかわいがっています。可愛い可愛いといつも抱き上げ
て、ほら笑った、ああ、泣いた、おむつが濡れたと世話をやいてくれます。そして、
光や主人につらく当たる私のことを、主人はただの一度も責めないのです。そんな主
人を見ることすらつらくて、たまりませんでした。

かっこちゃんは書きました。「この愛でいっぱいの本を見られたかたが、ああ、なん
て可愛い、なんて素敵な愛でいっぱいの子供たちだろうと感じるに違いないと思うの
です」と。そして、光は私たちを選んで生まれてきてくれたんだと。かっこちゃんは
そう今朝のメルマガで書いてくれました。かっこちゃん、馬鹿げたことと思うかもし
れませんが、言います。かっこちゃんは私のために、光のために、これを書いてくれ
たに違いないとそう思いました。まだメルマガを読んで、5時間です。それなのに、
私の体の細胞の中の何かが変わりました。恐ろしい勢いで変わりました。光を見た
ら、私を見て、にっこり笑いました。この笑顔を、私はちゃんと見ていただろうか?
初めて、光を可愛いと思いました。そう思ってみたら、本当に可愛い顔をしているの
です。抱き上げると頼りなげで、こんな私を見てニコニコ笑うのです。抱きしめると
柔らかくて涙があふれました。白い肌、長いまつげ、よく見れば、私にも主人にもよ
く似ています。この子は私と主人に会いたくて、私たちのところに来てくれたんだ。

赤ちゃんが生まれたら着せようと用意したピンクの服を着せる気持ちにもなれなかっ
たのに、出してきて着せたらとてもよく似合いました。主人に写メを送りました。
「光はピンクがよく似合うよ。ほら、可愛いでしょう」という文章をつけて写メを送
りました。かっこちゃん、主人がね、仕事中なのに、帰ってきてくれてね、私を抱き
しめてくれたんです。「光と幸せになろうな」主人は私の気持ちが必ず落ち着いてく
れると知っていたそうです。私を信じていてくれたそうです。かっこちゃん、私の遺
伝子の中にある「大好きはうれしい」をONにしてくれてありがとう。
今も自分の中の変化に戸惑うけれど、そばには、私を見て、笑う、私たちの娘、光が
います。昨日の講演会に来てかっこちゃんに「ダウン症の子供が生まれた」と話をし
てくれたご夫婦の方に心から感謝します。すべて必要で起こったと今わかります。光
の写メかっこちゃんに送ります。私の大切な可愛い光を見てもらいたいです。信じら
れません。今はなりたての親ばかです。
・・・・

りささんありがとうございます。光ちゃん、なんてなんて可愛いのでしょう。わー
い、わーい、私はうれしくてうれしくて、またくるくる回っています。うれしいとど
うして上を向いて回りたくなるのかな?
りささんありがとう。光ちゃんありがとう。みなさんありがとう。うれしいー。うれ
しいです。

 今日は少し早く宮ぷーのところに行きました。さびしいと言っていた宮ぷーが気が
かりでした。宮ぷーは「けんさをしたよ。おしっこのけんさ」と言いました。看護師
さんが、おしっこを尿器でとったあと、どのくらい膀胱におしっこが残っているか検
査したいと言っておられたことを思い出しました。
看護師さんにお尋ねしたら「110cc」だったそうです。やっぱりもろもろがいっ
ぱいあったそうです。そのもろもろが、ばいきんなんですね。
今日は宮ぷーは何度も「おなかがいたい」と言いました。どうしたんだろう。そし
て、帰るまでおしっこが出ませんでした。「もしかしたら、どうしても導尿のために
管を入れると痛むからおしっこが緊張して出ないかもしれないね。どうしても出な
かったらまた管いれなくちゃ」と看護師さんが言っておられました。どうしたかな
あ。おしっこ出たらいいなあ。

 今日いただいた署名は921名でした。ありがとうございます。あわせて6815
8名です。

かつこ