細胞に届くことば

  • 2010/07/21(水) 18:34:15

何ヶ月も前のテレビだから、やっぱり持っておられる方はおられないんだなあと引き
続き、お部屋の机をひっくり返したり、本の間をさがしたり、昔のカバンをさがした
りしています。
とにかくちゃんと始末ができません。もうこうなったら、大掃除だ、大掃除。全部
すっきり捨ててしまうのだ・・・と思いながら、それもできずにトホホです。けれ
ど、一昨日は、本の整理をちょっとついでにしたし、なんでもとって置いてあるもの
(たとえば、飲み物についていたおまけとか、うーんと前に行った旅行のおみやげの
残りとか、いただいたイベントのグッズとか・・・)を紙袋に入れたりもしていま
す。本当はやっぱりもっとすっきりしたいなあ。しようっと。しなくちゃ。身辺整理
(お部屋の整理)なのだ。

 考えたら、宮ぷーが倒れたときは、本当に、何もしませんでした。ただ病院へ行っ
て、帰ってきて、ふらふらとまた出かけて、帰って来て、なんとか日常生活を送って
いたけど、掃除なんてできなかった気がします。こんなふうに、お掃除ができるの
は、宮ぷーが命の危機とかを乗り越えてきてるからだと思います。ここまで書いて
はっとしました。私は掃除をしているのじゃなくて、テレビ番組が入ったDVDをさ
がしているのでした。大変大変。忘れちゃダメ。

 夏休みが近づいて、子ども達の夏休みの研究について調べていました。以前の研究
でおもしろいものがないかなあと観ていたのです。そうしたら、ごはんとか、プリン
とか、いろいろなものに、「ありがとう・だいすき」というような言葉を貼ったもの
と、ちょっと言葉で書くのも怖くなっちゃうような嫌な言葉を書いて貼ったものがど
んなふうに悪くなっているかという研究を小学生の子ども達がずいぶんしてるのがお
もしろかったです。一人のお子さんの研究は、本当にすごいと思ったんだけど、一個
ずつだったら、たまたま菌が入って、そっちが悪くなったということがあってはいけ
ないからと、「ありがとう・可愛いね」とか「きれいね」とかそんなうれしくなっ
ちゃうような言葉をつけたごはんを5個、それから、書くのも怖くなっちゃうような
傷つける言葉をつけたものを5個用意して実験をしていました。すごいなあ。きっと
将来は博士だなあと思いました。それで、どの結果も「ありがとう」の方はなかなか
腐らないのに、もうひとつの方は真っ黒になっていました。科学的に、まだ、そのこ
とが証明されなかったとしても、小学生は、言葉ってすごいなあってきっとそう思う
なあと思います。

 私は実験したことないけど、この実験を観て思ったのは、意識はどこにあるのだろ
うということと、言葉のもつ力のことです。そして、やっぱり宮ぷーのことを思いま
した。宮ぷーは倒れたばかりの頃、意識がないと言われていました。すごい大きな出
血だったから。そのとき、宮ぷーの体には、宮ぷーを助けるための管がいっぱいいっ
ぱいくっついていました。私ができることはなんだろうと思って、そのときに、子ど
も達がいつも教えてくれていることを思いました。「大好きはうれしい」ということ
は、私たちがまだたった一個の受精卵のときから、持っていた気持ちなのじゃない
か? 神さまがそんなふうに私たちを作ってくださったから。大好きという気持ちは
生きる勇気が湧くし、できないと言われていたことができたりもするのじゃないかと
いうことを子ども達はいつもいつも教え続けてくれているよ。だから、私は宮ぷーの
体にいっぱいくっついていた管の間から手を通して、「大好き大好き。生きて生き
て」ってずっとずっと言い続けていました。私の声、宮ぷーに聞こえていたかな? 
宮ぷーは大脳を損傷しているわけじゃないから、意識がなくても、耳は聞こえていた
のかもしれません。ならなおさら、耳でも細胞でも、「お願い、大好きだから、生き
て生きて」という声、聞こえていたかな? 目も手も足も内臓も皮膚も全部の細胞
が、私の声、聞いてくれていたかな?

 そんなふうに思ったとき、いっそう気持ちを持っていない人はいないんだなあと思
えます。
去年の日記を昨日読んでいたときに、自分の文章でこんなところがありました。「脳
出血をすると、なにかをいったん失ってしまう。治療やリハビリで元に戻していける
ところも多い。けれど、少なくともそれまでは、今の自分に直面をしなくてはならな
い。
そんなときに、周りにいる人が絶対に忘れてはならないこと、どこも動かなかったと
しても、おしゃべりがむずかしくなっていたとしても、簡単な計算がむずかしくなっ
ていても、倒れる前と少しもかわらないその人だということだ。そして、大きな心の
痛みをかかえているということだ。そんなときに、相手は十分すぎるほど、言葉を選
ばなくちゃならない。絶対にそうしなくちゃならない。そして敬意を払って、そばに
いたいと私はそう思う」 
私は自分が以前に書いた文章だけど、それを読んではっとしました。人と人が向き合
うときに、相手に敬意を払っていなくちゃならない。誰と誰であっても、それはそ
う。そのことを、私は、自分自身にしっかり言い聞かせるように、もう一回心に刻み
込もうと今、改めて思いました。

 そして、細胞のことを考えてもう一度、私はそう思いました。気持ちを持っていな
いのではないかと思われがちな、お茶碗に盛られたごはんでさえ、「大好き」という
言葉を聞けばうれしい。「嫌い」と言われたら悲しい。そうであるならたとえ意識が
ないと思われるような方も、必ず相手の思いは体全体で受け止めているに違いなく、
心や気持ちを持たない人は決していないんだ。だから、いっそう、そんなときは、十
分すぎるほどに言葉や態度を選んで、そばにあるべきだなあと思いました。
 明日はみんなでカレーライスをつくります。楽しみです。ああ、宮ぷーに食べて
もらいたいなあ。必ずそんな日が来るよ。 

伝えたい、知って頂きたい

  • 2010/07/21(水) 18:28:57

昨日、中学校での講演会が終わったあと、お一人の年輩の女の方が私のサインをさせ
ていただく場所に、来てくださったのです。そして、私をじっと見つめて,意を決し
たようにして話されました。「主人が二十何年も前に倒れたんです。私は、奇跡を信
じよう奇跡を信じようと言ってがんばってきました。でも、主人はまだ話をすること
ができんのです」とおっしゃいました。本当に必死の思いで、何かを伝えようとされ
ているのがわかりました。宮ぷーの動画を見てくださって、話しかけてくださったの
です。「ではどうやって、コミュニケーションをとっておられるのですか?」「主人
は嫌なときは手を振って嫌やという気持ちを表してます」彦根でター坊のお兄さんに
お会いしたときもそうでした。体が震えて、なんとかしなくてはと思いました。きっ
とこの方のご主人は絶対にレッツチャットなどの意思伝達装置を使ったら、また奥様
とお話しができると確信しました。松尾さんに電話をしたら、「わかりましたよ。
ちゃんとしますね」と言ってくださいました。ああよかった。よかったと思ったけれ
ど、たった二日間で、4人もの方が、レッツチャットなどの意思伝達装置のことを知
らなくて、けれど、話ができる方法があるのだろうかと思って、声をかけてくださっ
たのです。

本当にどれだけの方が、こうして、意思を伝達する方法や装置があることを知らずに
長い間をすごされているだろうと思うと、私はいても立ってもいられない思いになり
ます。帰りの道々、抑えることのできないほどの気持ちに、涙が止まらなくなりまし
た。本当に奮い立つような気持ちになります。意思伝達装置や伝える方法が普及して
いないために、こんなことが、本当に一杯いっぱいあるのです。意識があるというこ
とすら気付いてもらえずに過ごしておられる方もいっぱいおられるでしょう。宮ぷー
に「気持ちが伝えられない間怖くなかった?」と聞いたことがありました。「かっこ
ちゃんがなんとかしようとずっとしていてくれたから、怖くなかったよ」と宮ぷーは
言ってくれました。けれども、その間とてももどかしかったと思います。もし、自分
が体が動かせなくて、そして、思いを伝えられなかったらどうだろう。そのことをよ
く想像します。体が痛くても、それを伝えられず、手がおしりの下にあって、痛く
なっていても、それを伝えられず、暑くても寒くても,毛布をとることもできずに長
い間いたり、聞きたくない言葉や、音楽などが流れてきても、どうすることもでき
ず、そして、大好きな人に何の思いも伝えられない日々が、いつまで続くかわからず
にいなくてはならないとしたら、どうだろうと私は思います。

そして、ター坊さんのご家族や、今日の方のように、大切にしてくれる家族に囲まれ
ていたとしても、気持ちが伝え合えないのはお互いにとってどんなにつらいことで
しょう。そのおばあちゃんは、泣きそうに、「ああよかった。来て良かった。ああ良
かった、ああ良かった」と言われました。ター坊のお兄さんも、おばあちゃんも、た
またま意思伝達装置のことを知っている私が目の前にいました。でも、ほとんどの場
合はそんなことはありえないのです。いったいどうしたらいいのでしょう。書いてい
る今も手が震えるくらい、どうにかしたい、どうしよう。なんとかしたいという思い
があります。松尾さんに「どうしたらいいんですか?」と聞いたら松尾さんは「かっ
こちゃん、頼むから有名になって」と言われました。前に、私のことをテレビに紹介
してもらうようにみんなに頼んだらどうだろうと言うメールをいただいたことを思い
出しました。あのとき、私は,日記に書かせていただくことをすごくためらったので
す。

今日は正直な気持ちを言います。私はあのとき、「かっこちゃんは有名になりたいの
かな?なんて思われたらどうしよう。そんなふうに思われたらいやだなあ」って少し
思ってしまっていたと思います。言ってくださったことはとても嬉しかったのです。
でも、そんなふうにメルマガのみんなに思われたくないなって思っていたと思いま
す。私はいつも、みなさんが口から口へ伝えて行ってくださって、知っていただいて
きたし、みなさんにご無理をお願いすることに(今日も動画をブログに載せてくださ
いねとお願いしているにもかかわらず)ためらいがありました。けれど、私は心が震
えるのです。こうしている今、この瞬間も、気持ちを伝えられず、意識があることす
ら気が付いて貰えずにいる方がたくさんおられることがどうしてもどうしても嫌なの
です。

雪絵ちゃんのときも、突き動かされるように、本を書いたりしました。けれども、今
思うと、あのときは、雪絵ちゃんとの約束を守りたいという思いだった。けど、今
は、この瞬間も、気持ちが伝えられずにいる方に、すぐにでも、こんな方法があるよ
とお話ししたくていてもたってもいられないのです。だって、意思伝達装置があれ
ば、気持ちが伝えられる方がおそらくは何万人もおられるのです。そのとき、私、気
がついたのです。「私」じゃないよ。きっと宮ぷーが、そして私も入っているかもし
れないけど、みなさんが意思伝達のことを広めてくださるに違いないんだって、私、
飛行機の中で思いました。そして、思ったのです。いつもひとつ命をみんなで生きて
いるって思っているけど、それはメルマガを読んでくださっている人たちだけで、ひ
とつ命を生きているわけじゃないよ。ター坊さんも、今日のおばあちゃんも、二十年
以上お話しができないでおられるおじいちゃんも、たくさんの今は気持ちを伝えられ
ずにおられるみんなも含めてみんなでひとつ命を生きてるんだ。宮ぷーさえ良ければ
いいのじゃなくて、みんながよくなければだめ。

 そして、私、考えたのです。本当に思いつきなのですが、考えたのです。靖子ちゃ
んが、三本目の宮ぷーの映画の予告編を作ってくださいました。昨日、いちじくりん
にもアップしました。観てくださった方もおられるかもしれません。その動画と、前
の「ありがとう編」「気持ちを伝えたい編」と今回の「あきらめない編」の三本が
入ったDVDをくれたのです。何枚かくれました。「一番いいように使って」とくだ
さったのです。それも、神さまの計らいじゃないかと私は、今、思っています。意思
伝達装置やおはなしノートなど、気持ちを伝え合う方法が、世界中の方が当たり前の
ように知ってもらうためには、やっぱりマスコミの力をお借りしたほうがいいと思い
ました。それで考えたのです。

宮ぷーの三本の動画が入ったDVDと、私からのお手紙と、ひさかちゃんが作ってくだ
さった宮ぷーのプロジェクトのちらしと、「おはなし大好き」のページのちらしと、
そして、私がどんな人かをわかってもらった方がいいなら、ムック本「1/4の奇
跡」のちらしをセットにして、そして、みなさんの中で、もし、知り合いに新聞社や
テレビや雑誌などのマスコミの関係者の方がいるから、そのセットを送ってもいいよ
とか、誰も知らないけど、あの人に送ったらどうかなと思う人がいるから、手紙と一
緒につけて送ることをするよという方がおられたら、このメルマガに返信をして、ご
自分の住所(相手のではなくご自分の)と、送っていただける相手の方のことについ
て、メールで教えていただけないでしょうか? 
それから、イベントで動画を流して、みんなに気持ちを伝える方法を知ってもらうこ
とができるよという方も教えてくださいますか? 今から作ったりセットをしたりす
るので、時間が少しかかると思うけれど、なんとかそうしたいのです。大きな中央の
テレビ局でなくてもかまわないと思うのです。ローカルテレビやケーブルテレビな
ど、地方の方が流してくだされば、そこに住んでおられる方が知ってくださるかもし
れません。

飛行機の中でおばあちゃんの「よかった」とおっしゃった顔を思い出しながら、ずっ
とそんなことを考えていました。飛行機を降りて、携帯をあけたら、イエスさまが大
好きな津の赤塚さんからメールが届いていました。「元気か? だいじょうぶか? 
神さまがいつも右の後ろ側にいてくださること忘れないでよ」しばらく電話もメール
もしていなかった赤塚さんが急にどうして、今、このメールをくださったのだろう、
どういう意味だろうと思いました。そして、思ったのです。神さまが「かっこちゃん
がしたいのなら、やればいいよ。天が応援することなら、必ずちゃんとなるから。
きっとちゃんとうまくなっていくから」と赤塚さんのメールを通して天が教えてくだ
さったのかもしれないと思いました。伊丹の空港からよっきーさんに「おはなし大好
き」のページのちらしを作ってと泣きながら電話をかけました。どうしても、そうし
たいの。大好きなメルマガのみなさんをまた頼ってるってわかってるけど、わがまま
かもしれないけど、そうしたいのと叫ぶように言いました。よっきーさんも、私の様
子を知ってくださって、涙声で「わかりました」と言ってくださいました。

なぜかわからないけれど、泣けるのです。今も、その方法を知らずにいる方が日本だ
けでも恐らく何万人もおられると思っただけで泣けるのです。だって、宮ぷーはレッ
ツチャットを使って、本当にいろんなことを取り戻したよ。私と思い出を話せるよ。
金曜日は「よていおしえて」って言ったよ。「かれーらいすたべたいね」って言った
よ。「かっこちゃんなかせてごめんね」って言ってくれたよ。「きをつけてかえるん
だよ」って言ってくれたよ。私はどんなにうれしく幸せな気持ちになったことだろ
う。おばあちゃんが、おじいちゃんにそんなふうに言ってもらったらきっとすごくう
れしいよ。泣いちゃうよ。
どうぞ私からのお願いです。私はこれから、いっそう、「誰もが気持ちを伝えられる
ようになるように」ということを、お話ししたいです。だって、その大切さや、その
ことについて知っている人しか伝えられないのです。テレビや新聞やいろんな方法
で、知っていただきたいです。どうぞ、伝えてくださる方、メールをください。お願
いします。他にも意思伝達装置について、知っていただける方法があれば教えてくだ
さい。

かつこ

宮ぷーの笑い顔

  • 2010/07/21(水) 18:27:24

いつも、日記を星野ひとつさんに送った後、ああ、まだ書きたいことがあったなあと
思い出すのです。
今日もそう。ベッドの横に足を出して座っていました。私は横に座って、ちょっと背
中を支えるだけで、もう楽に座っていられます。座ると手も目の前にあってよく見え
ます。寝ているときは私が手をあげて、見てもらわないと見えない手が、座るとそん
なことしなくてもよく見えるのです。「左手を動かして見ようよ」と左手の練習をし
ました。つい先日までほとんど動かなかった左手の指が、このごろの毎日の練習で少
しずつ動くようになってきました。すごーい。右手もグーパーの練習をしました。こ
ちらもずいぶん上手にできるようになってきたなあと思ったのです。「すごいね。ず
いぶん上手になってる」私がそう言うのに、宮ぷーは首を振りました。「どうして? 
こんなに動いているのに」宮ぷーが動いて欲しいという思いに対して、上手になるス
ピードがあまりに遅いのだろうか?

 横になってから、私は宮ぷーとお話ししたよ。
「宮ぷー。脳幹の働きは何だっけ? 一番の働きは何?」宮ぷーは口を「う」の形に
しました。「うごかす」と言いました。「違うよ。一番はそうじゃないよ。“い”か
らはじまるんだよ。なんだと思う?」宮ぷーは首をかしげて、レッツチャットで「い
き」としました。
「そうだよね。息もそう。あのね、“いきる”という働きがあるよ。息をしたり、内
臓を動かしたり、体温を調節したり・・・宮ぷーの出血は脳幹のほとんどを覆ってい
たよ。CTを見たら、新月と三日月のあいだくらいの部分だけが出血していなかった
よ。あとは全部出血してた。だからお医者さんは、あと3時間の命っておっしゃった
んだよ。宮ぷーは瞳孔も開きっぱなしだったよ。舌も出たまんまだった。だって、生
きるところが出血したんだもの。息なんてできるはずないよ。内臓なんて動くはずも
ないよ。おしっこも自分で出せないはず。ゴックンだってできないよ。最初はどれも
できてなかった。でも今はどう? 息をちゃんとしてるよ。おしっこも出せてる。
ゴックンだってしてるよ。宮ぷーすごいよ。宮ぷーの体が頑張って取り戻してくれた
んだよね。わあ、宮ぷーは奇跡の人だ。なんてなんてありがたいんだろう。

そしてね、もうひとつは、脳と体をつなぐ働きがあるよね。宮ぷーがさっき言ったよ
うに、脳で考えて体を動かす。そして、体で感じたことを脳へ伝える働きがある。で
も、宮ぷーの脳幹はほとんどが血でうまっちゃったよ。動くはずないよ。痛みやさわ
られた感じなんて感じるはずないよ。だって、すごい出血だもの。それなのに、宮
ぷーの右手は動くよ。左手も動く。足も動く。ね、宮ぷー、どうなってるの? どう
したんだろうね。それからね、さわられたら感じるよ。痛むよ。どうなってるの? 
脳幹の働きをどこかがしてくれて、宮ぷーの体と脳はもうバラバラじゃなくなってる
んだよね。すごい! ね、宮ぷー、あんなに動くようになった手、ほめてあげて。あ
んなにがんばって動こうとしてる足をほめてあげて。痛いのもすごいね。ちゃんと痛
みが脳に届いているんだもの。痛みにも感動しちゃうよ。外からいっぱい刺激をうけ
て、電気刺激が脳のどこかを通ろうとしたんだね。そして、何度も来る刺激を通す道
筋ができたよ。軸索が伸びたんだよね。あとは、その軸索を太くしなくちゃね。こん
なにいっぱい刺激が来るんだから、どうしよもうないよ、太くしなくちゃって、脳幹
あたりの脳が感じて、太くしてくれるようにしなくちゃ」宮ぷーは涙目になって、
「ありがとう」って言った。手に言ったのかな? 足に言ったのかな? 脳幹の働き
をしてくれてる脳に言ったのかな? 私もありがとうって言いたいよ。宮ぷーの手
に、足に、脳幹に、すべてにありがとうって言いたい。そして、これからもよろしく
ね。もっともっと頑張って、宮ぷーがもっともっと動かせるようになるように、よろ
しくねって言いたいよ。

 今日は、群馬からお友達のひさかちゃんとやよいちゃんが来てくださいました。ひ
さかちゃんが「おみやげに、初号機と零号機のプラモデルを持って行くよ。ひとつは
作って行くよ。どっちがいい?って宮ぷーに聞いて欲しい」ということで、宮ぷーに
聞いたら、初号機と宮ぷーが言いました。初号機と零号機って、なんだかおんなじっ
て感じの名前だけどなあ。宮ぷーはとても楽しみにしていたのです。そして、初号機
はものすごくかっこよかったです。宮ぷーも目をきらきらにしていました。見ていた
いという宮ぷーに、天井からつるしました。ひさかちゃんは、ホメオパシーというの
をしておられます。3ヶ月前に来てくださったときに、いろんな質問をしてください
ました。宮ぷーはそのいろんな質問がうれしかったのだそうです。今日も質問をして
くださって、宮ぷーは一生懸命答えていました。やよいちゃんは、宮ぷーの足をいっ
ぱいマッサージしてくださったよ。わあ、こんなにしっかり動くようになってる。背
中の筋肉もしっかりしてるねと、うれしいこともいっぱい言ってくださって、私もう
れしくてなりませんでした。

 もうひとつ今日はとってもとってもうれしいことがありました。
 宮ぷーの眠る準備というか私が帰る準備をしていました。パジャマに替えて、足に
クリヤマ補足具をつけて、手のスイッチを確かめて、それから、体をベッドの左側へ
寄せて、体の左側に、体交枕を入れて、ナースコールを確かめて、それで帰ろうかな
あと思ったのだけど、レッツチャットの隣のテレビが観やすい位置にあるかどうか、
ちょっと気になったのです。右側が開いたベッドに、おじゃましますと入って、宮
ぷーの横にちょっと寝転んで、テレビの具合を見ようと思ったのです。そうしたら、
テレビの角に頭をごつんとぶつけてしまいました。わーん、痛いよおって、少し大げ
さにさけんだら、宮ぷーの肩がくっくっくって動いていたので、冗談で「あ−、笑っ
てる。大丈夫?って言わないで笑ってる−」って言ったらもっと肩が揺れて、宮ぷー
の顔を見たのです。あー、あー・・あー宮ぷーが、宮ぷーの顔が、宮ぷーの顔が笑っ
てる。笑った形になってる、口の開いて、口の端っこがあがって、笑った顔して笑っ
てる!!きゃーうれしい。そんなふうにして笑う宮ぷーを初めて観たよ。今までは顔
の様子はかわらなくて、でも、肩を振るわせてくっくっくって笑ってた。でも、今日
は違うよ。顔が笑ってるよ。私はうれしくて、笑いながら泣きました。泣いて、宮
ぷーが笑ってる宮ぷーが笑ってる、ばんざーい宮ぷー、笑ってると病室で叫びまし
た。

かつこ